顧客や案件の管理をExcelや名刺、担当者の頭の中から卒業して、自社に合うCRM(顧客管理システム)を作るには、市販のCRMをそのまま入れる前に、まず自社の営業の流れを書き出すことから始めます。Excel管理は無料で手軽な反面、人数が増え案件が重なると属人化や入力もれで限界が来ます。市販のCRMも、多機能すぎて現場が使いこなせなかったり、自社の進め方に合わなかったりして「結局使われない」ことが少なくありません。第三の選択肢が、自社の営業フローに合わせた“使えるCRM”を自社専用で作ることです。この記事では、Excel・名刺管理の限界、市販CRMが使われなくなる理由、自社専用で作る選択肢までを、ITが苦手な方にも分かるように整理します。
顧客・案件管理がExcelや名刺で限界になるのはなぜ?
Excelや名刺、担当者の記憶での顧客管理が限界を迎えるのは、情報が「一人ひとりの手元」に散らばり、会社の財産として共有・蓄積されないからです。少人数のうちは回りますが、顧客数・案件数・担当者が増えるほど、次の問題が一気に表面化します。
- 属人化する…「あの客は○○さんしか分からない」状態になり、担当者が休む・辞めると情報ごと失われる
- 入力もれ・重複が起きる…同じ会社が二重登録される、最新のやり取りが反映されない、どのファイルが最新か分からなくなる
- 案件の進み具合が見えない…どの案件が今どの段階か、いつ誰がフォローすべきかが一覧で把握できず、取りこぼしが起きる
- 同時編集できず、探すのに時間がかかる…Excelを複数人で開くと上書きし合い、過去の履歴を探すのにメール・名刺・Excelの間を行き来する
名刺管理も同じ構図です。名刺は「出会った時点の情報」でしかなく、その後のやり取りや案件の進み具合まではひもづきません。Excelも名刺も悪い道具ではありませんが、「顧客との関係を会社として育て、次の一手につなげる」用途にはもともと向いていないのです。「最近、顧客や案件の情報がうまく回っていない」と感じ始めたら、それは管理のやり方を見直す時期に来たサインと言えます。
そもそもCRM(顧客管理システム)とは何ですか?
CRMとは、ひとことで言えば「顧客とのやり取りや案件の情報を一か所にまとめ、会社全体で共有・活用するための仕組み」です。Customer Relationship Management(顧客関係管理)の略で、顧客台帳・対応履歴・案件の進み具合・次回フォローを一元管理し、「誰が・いつ・何をすべきか」を見えるようにします。Excelの顧客リストを、検索しやすく・共有しやすく・履歴が積み上がる形に進化させたもの、とイメージすると分かりやすいでしょう。なお、似た言葉の「SFA(営業支援システム)」は特に営業活動・案件管理に重きを置いたものですが、CRMと機能が重なる部分も多く、近年は両方を兼ねたツールが主流です。本記事では区別にこだわらず、まとめて「顧客・案件を管理する仕組み」として扱います。
市販のCRMが「使われなくなる」のはなぜ?
CRMを導入したのに現場で使われず、いつのまにかExcelに逆戻り——これは中小企業で本当によく起きることです。原因の多くは「機能が足りない」ことではなく、むしろ「自社に合っていない・現場の手間が増える」ことにあります。弊社が中小企業の現場で見聞きしてきた“つまずきの典型例”と、それを自社専用で作ることでどう解けるかを対応表に整理しました。
| 市販CRMで「使われなくなる」理由 | 何が起きているか | 自社専用で作るとどう解けるか |
|---|---|---|
| 多機能すぎて複雑 | 使わない機能や項目が多く、画面が難しくて現場が覚えられない | 自社に必要な項目・画面だけに絞り、現場が迷わず使える形にする |
| 自社の営業フローに合わない | ツールが想定する進め方と、自社の実際の段取りがズレている | 自社の商談の流れ(見込み〜受注)に画面と項目を合わせて作る |
| 入力が手間で続かない | 項目が多く入力が面倒、外出先から入れづらく後回しになる | 入力項目を最小限にし、現場が使う場面に合わせて作り込む |
| ほかのツールと分断している | 見積もり・請求・Excelと二重入力になり、転記の手間が増える | 自社の既存の流れに合わせて連携・集約し、二度手間を減らす |
| 費用に機能が見合わない | 使う機能はごく一部なのに、人数分の月額が積み上がる | 必要な機能だけを自社資産として持ち、人数増でも費用が膨らみにくい設計にできる |
| 変更・改善ができない | 「ここを直したい」が効かず、現場の声が反映されない | 使いながら現場の要望に合わせて育てられる |
市販CRMが悪いわけではありません。標準的な営業スタイルで必要な機能がそろっているなら、市販ツールは早く安く始められる良い選択です。問題は、自社の進め方に独自性があるのに、それを無理やりツールに合わせようとして現場が疲れてしまうケースです。「ツールに業務を合わせる」のではなく「業務にツールを合わせる」発想が必要になったとき、自社専用で作る選択肢が見えてきます。
Excel・市販CRM・自社専用、どれを選べばいい?
顧客・案件管理のやり方は、大きく「Excelで続ける」「市販CRMを入れる」「自社専用で作る」の3つに分かれます。どれが正解ではなく、自社の状況で向き不向きがあります。3つの選択肢を中立に比較します。
| 観点 | Excel・名刺で続ける | 市販CRM(パッケージ) | 自社専用で作る |
|---|---|---|---|
| 初期費用 | ほぼ無料 | 比較的安い(月額制が中心) | 従来は高額になりやすい(後述) |
| 自社との適合 | 自由だが整理・共有に限界 | 標準業務には合うが独自業務はズレやすい | 自社の営業フローにぴったり合わせられる |
| 使い勝手・共有 | 属人化しやすく煩雑になりがち | 共有しやすいが多機能で複雑になりがち | 必要な機能だけで覚えやすく共有しやすい |
| 月額の考え方 | なし | 原則ユーザー数×月額 | 機能を自社資産として持ち、人数増の影響を抑えやすい |
| 向いている会社 | ごく少人数・案件が少ない | 標準的な営業で機能がそろえばよい | 独自の段取りがあり、現場定着を重視したい |
市販CRMの月額は製品やプランで幅がありますが、一般的な相場として、中小企業向けの手頃なツールでは1ユーザー月1,000〜5,000円程度から、高機能なものでは1ユーザー月2万円を超える例もあると言われます(正確な金額は各製品の最新情報をご確認ください)。注意したいのは、これが「人数分」かかる点です。営業が増えるほど月額も積み上がり、「使う機能はごく一部」というケースでは費用対効果が見合わなくなることがあります。
判断の目安はシンプルです。標準的な進め方で市販ツールの機能で十分回るなら市販CRM。自社独自の段取りが強く、現場の定着を最優先したいなら自社専用。そして、自社専用に魅力を感じつつ費用がネックだった——その費用の壁こそ、いま変わりつつある部分です。
自社に合うCRMを自社専用で作るといくら?どう作る?
「自社専用=高くて手が出ない」というのが、これまでの常識でした。オリジナルの業務システムを一から作ると、従来は300〜500万円以上かかることも珍しくなく、多くの中小企業が「理想だけど無理」と諦めてきました。その費用の大半は、エンジニアが手作業で組み立てる「人件費」です。裏を返せば、その人手と時間を圧縮できれば費用は大きく下げられます。そこで近年広がっているのが、AI(Claude Codeなど)を開発に活用する方法です。指示を出すとAIが実際にプログラムを書いて動かすため、これまで人が一行ずつ書いていた作業の多くをAIが進められます。ただしAIは万能ではなく間違えることもあるため、その出力を正しく導き安全に仕上げる「人の技術」が欠かせません。
株式会社B.I.Yの伴走型DX開発は、このAI活用と、歴10年以上のプロエンジニア集団の技術を組み合わせた取り組みです。従来であれば300〜500万円以上かかっていたオリジナル業務システムを、次の料金で実現します。
- 初期費用:10万円のみ(税別)
- 月額:5万円〜(税別)
安さの理由は、値引きでも機能の手抜きでもありません。AIの活用で開発の人手・時間を圧縮し、その分を価格に反映しているからです。セキュリティや操作性を網羅した御社専用(オリジナル)のCRMを、「パッケージに業務を合わせる」のではなく「自社の営業フローに合わせて」作ります。さらに、作って納品して終わりにせず月額制で「伴走して育てる」——使い始めてからの改善や現場への定着までを月々の費用の中で支えます。CRMは現場で使われ続けてこそ価値が出るからです。
進め方のおすすめは、いきなり大きく作らず「最も困っている部分」から小さく始めることです。次の順序なら無駄が出にくくなります。
- 自社の営業の流れを書き出す…問い合わせ〜見込み〜商談〜受注〜アフターまで、実際の段取りを言葉にする
- 一番の困りごとを一つ決める…「案件の進み具合が見えない」など、最も痛い点から着手する
- 必要な項目だけで小さく作って試す…現場が無理なく入力できる最小限から始め、使われるかを確かめる
- 使いながら育てる…現場の声を聞いて項目や画面を改善し、徐々に広げていく
「営業フローをAIにどう伝えればいいのか」と身構える必要はありません。完璧な仕様書は不要で、現状の困りごとを話せれば、そこから専門家が一緒に形にしていきます。最初の整理は、こんな問いに答えるところから始められます。
【自社の営業フローを書き出すための質問メモ】
・問い合わせは、どこから来る?(電話/メール/紹介/Web など)
・受注までに、どんな段階を踏む?(例:見込み→訪問→見積→商談→受注)
・各段階で、誰が・何を・いつまでにやる?
・いま、その情報はどこに記録している?(Excel/名刺/個人のメモ)
・「これが見えなくて困る」と感じる瞬間はいつ?
脱Excelの第一歩を、どこから踏み出すか
顧客・案件管理がExcelや名刺、担当者の頭の中で属人化していると感じたら、それは会社が次の段階に進むサインです。市販CRMも便利ですが、自社に合わなければ使われずに終わります。一方、自社の営業フローに合わせた“使えるCRM”を自社専用で作る道は、AIの活用によって以前より現実的な費用で開けるようになりました。大切なのは、いきなり完璧を目指さず、最も困っている部分から小さく始めて育てていくことです。
株式会社B.I.Yの伴走型DX開発は、初期費用10万円・月額5万円〜(税別)で、御社専用の顧客・案件管理の仕組みを開発し、定着まで月額制で伴走します。「うちの営業のやり方だと、何が作れて、いくらくらいかかるのか」だけでも構いません。御社の実際の困りごとに当てはめて、中立にご説明します。お電話(050-3152-1971)またはお問い合わせフォームより、お気軽にご相談ください。
よくある質問
Excelでの顧客管理は、いつ卒業すべきですか?
明確な人数の線引きはありませんが、「担当者しか分からない情報が増えた」「案件の進み具合が一覧で見えない」「同じ会社を二重に登録してしまう」「複数人でExcelを編集できず困っている」といった症状が出始めたら見直しの時期です。情報が個人の手元に散らばり、会社の財産として蓄積されていないと感じたら、仕組み化を検討するサインと言えます。
CRMとSFAは何が違うのですか?
CRMは顧客との関係全般の管理、SFAは特に営業活動・案件の管理に重きを置いたものですが、機能が重なる部分も多く、近年は両方を兼ねたツールが主流です。中小企業では細かい区別にこだわるより、「顧客と案件の情報を一か所にまとめ、会社で共有・活用できるか」という観点で選ぶと迷いにくくなります。
市販のCRMと自社専用、どちらがよいですか?
標準的な営業の進め方で、市販ツールの機能で十分回るなら、早く安く始められる市販CRMが向いています。一方、自社独自の段取りが強く、市販ツールだと現場が使いこなせない・入力が続かないといった問題が起きるなら、自社の営業フローに合わせた自社専用が向いています。「ツールに業務を合わせる」のか「業務にツールを合わせる」のかが判断の分かれ目です。
自社専用のCRMを作ると、いくらくらいかかりますか?
オリジナルの業務システムを一から作ると、従来は300〜500万円以上かかることも珍しくありませんでした。費用の大半が人件費だからです。B.I.Yの伴走型DX開発では、AI(Claude Codeなど)の活用で開発の人手・時間を圧縮し、初期費用10万円・月額5万円〜(税別)で自社専用のCRMを実現しています。市販CRMの料金は製品やプランで幅があるため、比較の際は各製品の最新情報もご確認ください。
作ったCRMが、また使われなくなる心配はありませんか?
使われなくなる主な原因は「自社に合わない・入力が手間」です。自社専用なら、現場が使う項目だけに絞り、実際の営業フローに合わせて作れるため、その原因をはじめから避けやすくなります。さらに伴走型DX開発では月額制で「伴走して育てる」ため、使い始めてからの改善や定着支援を続けられます。CRMは使われ続けてこそ価値が出るからです。