専任のIT担当者を雇えない社員5〜50人の会社は、PC管理からセキュリティ、AI活用まで誰に任せればよいのか——結論は、「社内の兼任窓口1名+外部のAI・IT顧問」という二人三脚の体制です。この規模で専任の情報システム担当(情シス)を採用すると年数百万円の固定費になり、仕事量に対して過剰投資になりやすい一方、放置すれば「なんとなく詳しい人」への属人化とセキュリティの穴が広がります。月5万円程度からの外部顧問に専門領域をまとめて任せ、社内には「窓口と判断」だけを残すのが現実解です。この記事では、その体制の設計図と費用の考え方、従来の情シス外注との違いを整理します。
情シス不在の中小企業では、何が起きやすいのか?
先に要点を言うと、情シス不在(いわゆる「ゼロ情シス」)の会社で起きるのは、派手な事故よりも「誰も責任を持っていない領域が静かに増えていく」ことです。日々の業務は回っているように見えても、次のような状態に心当たりはないでしょうか。
- PCやネットワークのトラブルが起きるたび、「パソコンに詳しい若手」や社長自身の仕事が止まる
- セキュリティソフトやOSの更新が、PCごとにバラバラで誰も把握していない
- 退職した社員のメールやクラウドのアカウントが、消されずに残っている
- パスワードや設定情報が特定の1人の頭の中にしかなく、その人が休むと何も分からない
- ChatGPTなどのAI活用が「気になってはいるが、誰も旗を振らないまま」止まっている
一つひとつは小さくても、属人化とセキュリティの空白は時間とともに積み上がります。とくに「詳しい人が退職した瞬間に、社内のITがブラックボックスになる」のは、ゼロ情シスの会社で典型的なつまずき方です。
専任のIT担当者を雇えば解決するのか?
結論から言うと、社員50人以下の規模では、専任の情シス担当者の採用は過剰投資になりやすいのが実情です。IT人材の採用は一般的に年収400〜600万円程度かかると言われ、社会保険料などを含めた会社負担はさらに大きくなります。しかも小規模な会社では、次の3つの壁にぶつかりがちです。
- 仕事量が1人分ない…PC台数が数十台の規模では、専任者が毎日フル稼働するほどの業務はなく、費用対効果が合いにくい
- 評価も指導もできない…社内にITが分かる上司がいないため、仕事ぶりが適正かどうか判断できず、本人も孤立しやすい(いわゆる「ひとり情シス」問題)
- 辞められたら振り出し…1人に全部を任せた結果、退職と同時にすべてが属人化したまま失われる
つまりこの規模では、そもそも専任採用が合理的でないケースが多いのです。必要なのは「人を雇うこと」ではなく、「誰が何に責任を持つかが決まっている体制」だと考えると、選択肢が広がります。
情シス不在の会社に合う体制は?——「兼任1名+外部顧問」の設計図
おすすめの体制は、社内に兼任の窓口役を1名置き、専門領域は外部のAI・IT顧問に任せる形です。兼任者にITスキルは必要ありません。条件は「業務をよく知っていて、連絡窓口を引き受けられること」だけで、総務や経理の方が兼ねるケースが典型です。役割分担のイメージを表にまとめます。
| 領域 | 社内の兼任窓口(1名) | 外部のAI・IT顧問 |
|---|---|---|
| PC・アカウント管理 | 台数や利用者の変化を伝える | 管理台帳の整備、設定の標準化を助言・実行 |
| セキュリティ | 気になる点・不審なメール等を報告 | 対策の優先順位づけ、ルールづくり、点検 |
| トラブル対応 | 症状を伝えて一次連絡役になる | 原因の切り分けと解決までの道筋を示す |
| AI活用・業務改善 | 現場の困りごとを持ち込む | AIツールの選定・使い方・定着まで伴走 |
| IT投資の判断 | 経営者と顧問の橋渡し | 見積もりの妥当性や優先順位を第三者として助言 |
ポイントは、社内に残すのは「窓口」と「判断」だけで、手を動かす部分と専門知識は外に持つことです。兼任者の負担は月に数時間で済み、退職や異動があっても顧問側に会社のIT情報が引き継がれているため、振り出しに戻りません。
従来の情シス外注(ヘルプデスク代行)と何が違うのか?
従来の情シスアウトソーシングは、「PCが壊れた」「メールが届かない」といったトラブルに対応するヘルプデスク型の“守り”の代行が中心で、AI活用や業務改善といった“攻め”の相談は範囲外になっていることが少なくありません。どちらが優れているという話ではなく、役割が違います。
| 項目 | ヘルプデスク型の情シス外注 | AI・IT顧問型 |
|---|---|---|
| 主な役割 | トラブル対応・問い合わせ窓口の代行 | 経営に近い立場での相談相手・伴走役 |
| 対応範囲 | 契約で決めた定型業務が中心 | PC・セキュリティからAI活用・業務改善まで横断 |
| 関わり方 | 起きたことへの対応(受け身) | 課題を先回りして提案(能動的) |
| 向いている会社 | 問い合わせ件数が多く、窓口を丸ごと任せたい会社 | 専任を置けないが、守りも攻めも相談したい会社 |
ここ数年の変化として、AIツールの進歩により、一人の顧問が「守り(PC・セキュリティ)」と「攻め(AI活用・業務改善)」の両方を見られる時代になりました。以前は分野ごとに別の専門家が必要だった相談を一つの窓口にまとめられることが、外部顧問という選択肢を現実的にしています。
外部のIT顧問の費用はどれくらいかかるのか?
IT顧問の費用は、一般的に月数万円から十数万円程度と言われます(対応範囲や訪問頻度によって変わります)。株式会社B.I.YのAI・IT顧問契約は月5〜15万円で、AI・ITの相談から業務効率化、PC環境、セキュリティまで、経営者の右腕として継続的に伴走します。専任採用との比較を、あくまで一般的な例として試算します。
- 専任のIT担当者を採用する場合(一般例)…年収400〜600万円程度と言われ、社会保険料等を含めると年600万円前後からの固定費。退職リスクも1人で抱える
- 兼任1名+外部顧問の場合(一般例)…顧問料が月5万円なら年60万円。兼任者の窓口業務は月数時間程度で済む
金額に加えて「退職で振り出しに戻らない」点まで含めると、社員50人以下の会社では兼任+顧問の体制のほうが理にかなうケースが多い、というのが私たちの見方です。
明日から何を始めればよいのか?——3ステップ
大がかりな準備は不要です。次の3ステップで、情シス不在の状態から抜け出す土台ができます。
- 兼任の窓口役を1名決める…ITスキルは不問。業務をよく知り、社外との連絡役を引き受けられる人を指名する
- 自社のIT資産を棚卸しする…下のチェックリストを埋めるだけで、外部に相談するときの材料が揃う
- 外部の専門家に現状を見てもらう…棚卸しの結果をもとに、何から手をつけるべきか優先順位を出してもらう
棚卸しは、兼任者が1〜2時間で書き出せる範囲で十分です。
- PCの台数と、それぞれの利用者・購入時期が一覧になっているか
- 会社で使っているクラウドサービス(メール・会計・チャット等)を列挙できるか
- 各サービスの管理者アカウントを誰が持っているか分かるか
- 退職者のアカウントを止める手順が決まっているか
- 重要なデータのバックアップが取られているか、最後に確認したのはいつか
- セキュリティソフトが全PCに入っているか、更新されているか
- 「この人がいないとITが分からない」という特定の1人がいないか
空欄や「分からない」が多いほど、属人化とリスクが進んでいるサインです。ここが埋まっていれば、外部顧問との初回相談を具体的な話から始められます。
属人化が進む前に、体制づくりから相談したい方へ
情シス不在は、恥ずかしいことでも珍しいことでもありません。「兼任1名+外部顧問」は消極的な妥協ではなく、社員5〜50人という規模に合った設計です。大事なのは、誰も責任を持たない空白を今のうちに埋めておくことです。
株式会社B.I.YのAI・IT顧問契約(月5〜15万円)は、PC環境やセキュリティといった守りから、AI活用・業務効率化という攻めまで、経営者の右腕として一つの窓口で継続的に伴走します。まずは30分の無料相談から。「うちの規模なら、どこまで外部に任せて、社内に何を残すべきか」だけでも構いません。お電話(050-3152-1971)またはお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。
よくある質問
情シス不在の中小企業は、まず何から手をつけるべきですか?
最初の一歩は、ITスキル不問で「社内の兼任窓口役」を1名決めることです。次に、PCの台数・利用中のクラウドサービス・管理者アカウントの所在を棚卸しします。この2つが揃えば、外部に相談する材料は十分です。
社員何人くらいから専任の情シス担当者を置くべきですか?
一概には言えませんが、社員50人以下では専任者がフル稼働するほどの業務量がなく、過剰投資になりやすいと考えられます。まずは兼任1名+外部顧問で運用し、IT業務が明らかに増えた段階で専任化を検討するのが現実的です。
IT顧問の費用相場はどれくらいですか?
一般的に月数万円から十数万円程度と言われますが、対応範囲や訪問頻度によって変わります。B.I.YのAI・IT顧問契約は月5〜15万円で、AI・ITの相談から業務効率化、PC環境、セキュリティまで継続的に伴走します。
ITに詳しい社員が一人もいなくても、外部顧問を活用できますか?
できます。社内に必要なのはITスキルではなく、「自社の業務を知っていて、連絡窓口になれる人」が1名いることだけです。専門的な判断や手を動かす部分は顧問側が担うため、総務や経理の方が窓口を兼ねる形で十分に機能します。
従来の情シス外注(ヘルプデスク代行)とIT顧問はどう違いますか?
ヘルプデスク型はトラブル対応や問い合わせ窓口の代行が中心です。IT顧問型は経営に近い立場での相談相手で、守りに加えてAI活用や業務改善まで横断的に伴走します。問い合わせ件数が多いなら前者、専任を置けないが幅広く相談したいなら後者が向いています。
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