仕入れは箱、出荷は個。両方を使う在庫管理では、「何個を一箱とするか」と「在庫をどの単位で数えるか」を先に決めることが大切です。毎回担当者が暗算する形をやめ、入力した単位と換算後の数量を確認できるようにします。この記事では、箱とバラが混ざる商品の入力、納品書、入数の変更までを整理します。
在庫の単位換算は、まず「何を一つとして数えるか」を決める
帳簿に「在庫20」と書いてあっても、箱なのか個なのかが分からなければ出荷の判断に使えません。在庫一覧の数量には必ず単位を付け、同じ商品を足し引きする基準をそろえます。箱を開けて一個ずつ出荷する商品なら、個数を基準にする方法が考えられます。
一方、必ず未開封の箱で売買する商品まで、一律にバラ管理へ変える必要はありません。重さや長さで扱う商品も含め、現場が実際に数えられる単位を選びます。今回は、一箱に入る個数が決まった商品の管理を扱います。
- 商品ごとに、在庫を集計する基準の単位を決める。
- 仕入れと出荷で使う単位を、それぞれ書き出す。
- 一箱に何個入るかを、現物や仕入先の資料で確認する。
- 納品書に表示する単位と、在庫から引く単位を分けて確認する。
商品名・入数・単価を、担当者の記憶から一覧へ移す
「このメーカーは一箱12個」のような知識を、一人だけが覚えている状態から共有できる一覧に移します。商品名だけでは似た商品を間違えやすいので、品番も合わせて管理します。「ケース」「箱」「C/S」など同じ意味の表記も、社内で使う名称を決めてください。
| 決める項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 品番・商品名 | 似た商品や違う規格を区別できるか |
| 在庫の基準単位 | 個、箱など、数量を集計するときの単位 |
| 箱の入数 | 一箱に含まれる基準単位の数 |
| 仕入れ・出荷の単位 | 箱とバラの両方を受け付けるか |
| 伝票の単位・単価 | 一個の価格か、一箱の価格か |
数量の換算ができても、金額まで正しくなるとは限りません。たとえば市販在庫ソフトzaicoの公式案内では、単位の自動換算と、入出庫時に設定する単価の扱いを分けて説明しています。ソフトを選ぶときは、自社の箱単価・個単価でどう表示されるかを確認します。出典:zaico「単位の自動換算をする」。
入数を変更できる人も決めておきます。仕入先の仕様変更で入数が変わったときに、一覧を書き換えるだけでは、旧仕様の商品や過去の伝票と合わなくなることがあります。取引時に使った入数を残し、古い箱と新しい箱を区別できる形にします。
箱とバラを混ぜる入力は、計算結果まで見せる
入力する人に、頭の中で個数に直してもらうだけでは、どこで間違ったかが追えません。「箱数」「バラの個数」「換算した合計」を分けて表示し、現物や注文書と見比べられるようにします。箱と個の入力欄の近くに入数も表示します。
以下は説明用の仮定例です。B.I.Yの顧客実績や、導入効果を保証する数値ではありません。一箱12個の商品を、3箱とバラ5個出荷する場合を考えます。入力値は「入数12個・箱数3・バラ5個」、計算式は「12×3+5」、在庫から引く結果は41個です。
納品書は、取引先が「3箱と5個」で受け取りたい場合も、合計の「41個」で受け取りたい場合もあります。在庫を数えるルールと、取引先に見せるルールを分けてください。伝票の表示に合わせて、単価の単位も確認します。
返品や入力の訂正も、普段の出荷と同じくらい大切です。間違った出荷を取り消したのか、実際に商品が戻ったのかを区別し、理由と元の伝票を残します。Excelでもシステムでも、現在の在庫数だけを直接書き換える運用では、後から原因を調べにくくなります。
Excel・市販ソフト・個別開発を、仕事のつながりで選ぶ
単位をそろえる仕組みは、最初から大きく作る必要はありません。今の困りごとが換算表だけなのか、仕入れから納品書までの二度入力なのかで、選ぶ方法が変わります。
| 方法 | 向いている状況 | 先に確認すること |
|---|---|---|
| Excelを整える | 商品や担当者が限られ、入力と確認を同じ表で回せる | 入数一覧、入力欄と計算欄の分離、訂正履歴の残し方 |
| 市販ソフトを使う | 用意された単位換算・入出庫機能が自社に合う | 箱とバラの同時入力、単価、返品、伝票の表示 |
| 個別に開発する | 独自の仕入れデータや納品書までつなぐ必要がある | 必要な連携、導入時の説明、保守を含めた範囲と費用 |
AIに伝票を読み取らせる場合でも、入数や計算の決まりを推測に任せる必要はありません。読み取った数量・単位を人が確認し、登録済みの入数で計算する形を検討します。まず直すべきことが暗算なのか、転記なのかを分けると、必要な機能が絞れます。
最初は一商品で、入荷から納品書まで通してみる
試す商品は、箱とバラの両方で動くものを選びます。通常の入荷と出荷だけでなく、開封した箱、返品、入数の変更があったときに、誰が何を入力するかを確かめます。現場、事務、伝票を確認する人で同じ結果を見られることが大切です。
B.I.Yでは、在庫管理・仕入れ取り込み・納品書作成を一つにした卸業のシステムを開発しています。具体的な単位や荷姿への対応は、実際の帳票や仕事の流れをもとに確認します。自社の入力や伝票をつなぎたい場合は、業務システム開発の内容をご覧ください。
どの作業から直すべきか迷う段階なら、顧問・ITサポートで会社全体の仕事の整理から相談できます。開発から直接相談することも可能です。まずは「一箱の入数」と「今の納品書」をそろえ、どこで換算と入力を繰り返しているかを確かめてみてください。
箱と個の換算が合わず、納品書にも打ち直している場合は、公式LINEへ「箱と個の換算と納品書の入力を整理したい」とお送りください。今の入数表と納品書を見ながら、Excelで整える範囲と仕組みでつなぐ範囲を整理します。
よくある質問
仕入れは箱、出荷は個でも、一つの在庫として管理できますか?
箱に入る個数が決まっていれば、在庫を数える基準を「個」にそろえ、箱で入力した数量を換算する方法があります。入力した箱数・個数と換算後の個数の両方を残すと、間違いの確認がしやすくなります。
同じ商品でも、一箱の入数が途中で変わる場合はどうしますか?
古い入数の箱と新しい入数の箱を区別して扱います。過去の伝票まで新しい入数で計算し直さないよう、取引時に使った入数を記録してください。品番を分けるか、荷姿や入荷単位を区別するかは、現物と伝票の運用に合わせます。
単位換算のためだけにシステム開発が必要ですか?
商品数や入力者が限られ、同じ表で確認できるならExcelの改善で足りることがあります。市販ソフトの換算機能も比較できます。仕入れ取り込みや取引先ごとの納品書までつなぐ必要があり、既製品では合わない部分が残るときに個別開発を検討します。
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何を頼めばいいか、決まっていなくても大丈夫です。5年間、顧問として紙やExcelを使う現場に向き合ってきたB.I.Yが、今の仕事を伺い、合う進め方を一緒に考えます。
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